【獣医師監修】抗菌薬フリーの犬用外耳炎治療薬「コルトティック」とは?効果・注意点まとめ

はじめに

みなさんこんにちは!
犬の外耳炎は、かゆみや臭い、赤みなどでワンちゃんも飼い主さんも悩みがちな疾患です。
そんな中、2025年2月にビルバックから新しい犬用外耳炎治療薬「コルトティック」が登場しました。

コルトティック
コルトティック(Cortotic)

皮膚バリアをサポートする外用スプレー。ビルバックの獣医皮膚ケアシリーズ。

抗菌薬や抗真菌薬を含まず、ヒドロコルチゾンアセポン酸エステル(HCA)のみを有効成分とした点耳薬で、抗菌薬の慎重使用が求められる現代の獣医療にマッチした製品です。
今回はこちらの製品についてご紹介します!

解説

犬の外耳炎とは?

• 外耳炎は、耳の外側(外耳道)に炎症が起こる病気で、犬は耳道がL字型のため汚れがたまりやすく、炎症が起きやすい構造です。
• 主な症状は、耳を頻繁にかく、頭を振る、耳からの悪臭、耳垢の増加や変色、耳の赤みや熱感などです。
• 原因は多岐にわたり、細菌・真菌感染、耳ダニ、アレルギー、耳毛の多さ、垂れ耳、外傷などが挙げられます。

治療法のポイント

• 外耳炎の治療は、原因の特定とそれに応じた治療が重要です。一般的には耳洗浄と点耳薬が中心で、必要に応じて内服薬も用います。
• 点耳薬には抗菌薬・抗真菌薬・ステロイドが配合されていることが多いですが、耐性菌の問題や副作用も考慮する必要があります。

コルトティックについて

• コルトティックは、ヒドロコルチゾンアセポン酸エステル(HCA)のみを有効成分とした、日本初(2025年2月時点)の抗菌薬・抗真菌薬を含まない犬用点耳薬です。
• ステロイドの中でも「アンテドラッグステロイド」と呼ばれるHCAを採用し、局所で強い抗炎症作用を発揮しつつ、全身への影響を最小限に抑えます。
• 用法は片耳あたり1日1回、ポンプ2プッシュ(0.44mL)を7~14日間投与します。
• 鼓膜穿孔がないことを確認し、寄生虫性や化膿性外耳炎には適応外です。
• 抗菌薬を含まないため、耐性菌対策や抗菌薬アレルギーの犬にも選択肢となります。

復習問題

それではここで問題です!

Q1. コルトティックの有効成分はどれ?
Q2. コルトティックが適応とならないケースは?
Q3. コルトティックの投与期間は?

最後に

コルトティックは抗菌薬・抗真菌薬を含まない新しい犬用外耳炎治療薬として、耐性菌対策や副作用リスクの低減に貢献する注目の製品です。外耳炎の治療は原因の特定と適切なケアが大切ですので、気になる症状があれば早めに動物病院を受診しましょう。
また、処方された際は獣医師の指示を必ず守るようにしましょう。適切な用法で正しい知識のもとにケアするよう心がけてくださいね。
最後まで見ていただきありがとうございました!
またお会いしましょう👋

今回紹介する製品

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

ビルバック ベッツケア イヤークリーナー 125mL
価格:1,360円(税込、送料別) (2025/6/1時点)


参考文献

•   ビルバック公式製品情報
•   農林水産省動物医薬品検査所「新たに承認された動物用医薬品」
•   ビルバックジャパン公式YouTube

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


上部へスクロール